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医師を目指す方へのメッセージ

桐生厚生総合病院

桐生厚生総合病院

 桐生厚生総合病院は、桐生市・みどり市から構成される桐生医療圏の急性期医療の中核病院です。この地域は少子高齢化が県内でも最も進んでいる地域のひとつで、今後も人口減少が続くと予想されています。急性期病院として、救急医療、がん医療、周産期医療を重点分野と位置づけ、診療を行ってきました。
 医療を巡る状況は厳しさが増すばかりで、医師の偏在などに伴う病院勤務医の不足、医療費削減の施策など、病院の存続に係わる変化です。地域内に急性期機能を担う施設が存続することが地域包括ケアシステムの必須条件で、地域社会の存続のための条件でもあります。地域医療の存続には、若い医師の参加が是非とも必要です。
 群馬県と群馬大学が連携し、群馬県内の医療の維持のため、県内で初期研修を行う医師を増やそうとする取り組みの一環として始められた地域医療体験セミナーですが、当院は平成23年から参加し、多くの高校生・医学生の皆さんに来ていただきました。
 医学部入学を目指す高校生には医療の基礎的な知識として、感染対策、放射線診断、検査部門、手術室などの紹介を行ってきました。医学生には当院が重点分野としている周産期医療の紹介として新生児センターの見学、沐浴や授乳の体験、産婦人科手術の見学などを、数日滞在型では、当直業務の体験もしてもらいました。
 若い皆さんと昼食で、病院食の体験をかねて当院研修医たちとも交流してもらっていますが、学生さんたちの熱意と夢にあふれた姿に、医師を目指した初心を思い出すと同時に夢を叶えられる環境を作っていく責務を痛感します。
 さて最後に、セミナーに参加する皆さんに期待することは「学び続ける力をつける」ことです。医学は日々変化していきます。昨日は推奨されていた治療も明日には禁忌になっているかもしれません。限られた条件で限られた対象に実施された臨床試験を根拠に定められたガイドラインは時に大きく変わることがあります。医療は医学に裏打ちされたアートと言われますが、医療に携わっていく以上、日々学び続けることが必要です。幅広い興味と持続する力をもって、群馬県の医療を支える医師となってください。

院長: 桑島 信

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