日時: | 令和元年7月5日(金)12:20~12:40 |
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ゲスト: | 群馬大学大学院総合外科学講座肝胆膵外科学 群馬大学医学部附属病院地域医療研究・教育センター 石井範洋先生 |
参加者: | 群馬大学医学部医学科生 登坂さん(5)、永井さん(5)、西野さん(2) *( )内は学年 群馬県地域医療支援センター専任医師 羽鳥 |

センター医師
今日は、外科の石井先生にお声をかけて、外科医のキャリア形成についてお話を伺います。
石井先生
僕は、他の医師とはちょっと違ったキャリアを進んでいるかもしれないです。山形大学を卒業して、4年目に群馬に来ました。5年目は医会に所属し大学病院勤務、その後、大学院に進みました。
在校生
外科医のシニアレジデントの過ごし方を教えてください。すごく興味があります。
石井先生:
後期研修では、外科領域の全ての分野を研修します。3年目は、大学病院勤務です。サブスぺ毎にチームが分かれていて、2ヶ月くらいでローテーションしながら研修します。もちろん、自分の興味がある分野を長く研修できます。外科診療センターに所属しながら、この1年間で専門医取得のための症例はほとんど経験できます。
4、5年目は、市中の病院勤務です。症例が多い、A病院、B病院、C病院などが人気です。A病院、C病院では、多くの腹腔鏡手術を経験できます。専門医取得のためには、術者症例が120例必要で、4、5年目に研修する病院で実際に術者となって症例数を増やしていきます。
診療科では、多くの医師が大学院に進学し、研究します。同時期に、将来のサブスぺを決める先生が多いかもしれません。
若手の外科医を育成するため、専門医取得後、サブスぺ領域の専門医資格を目指す際にも、指導医が育成に力を注いでくれます。僕は、外科医のサブスぺとして、消化器外科専門医を取得し、今は、肝胆膵外科高度技能専門医の取得を目指しています。それが最終ゴールかな。
センター医師
在学中から取り組んでいたことはありますか。ハードで不規則な勤務というイメージがあり、ご自身の体調管理に気をつけていることがありますか。
石井先生
在学中は部活ばかりでした。バドミントン部で、かなり厳しい練習なんですよ。解剖も大事だけれど、なかなか在学中は難しいよね。これからご遺体を使ったカダバー実習が始まる予定で準備中です。
在校生
先生は、なぜ、肝胆膵を専門に選んだのですか。
石井先生
在学中は心臓外科医にあこがれていたのだけれど、肝胆膵を専門とする良い指導者に出会えたからかな。手術がうまいこともあるけれど、後輩を気にかけてくれて、手術でも上達するように誘導してくれるような医師でした。
センター医師
良い指導者との出会いは大事だと思います。その他、外科としてプログラムに含まれている内容を教えてください。
石井先生:
外科医は全員、ICUで研修を受けます。術後の管理も後期研修中に身につける重要なものです。
外科に興味がある学生や研修医の皆さんから、何でも質問があれば、メールなどで連絡を取ってくださるとのことでした。大学病院での初期研修でなくとも、研修先の外科医との連携により、複数の実習を含めた外科研修について情報を教えてもらえるとのことでした。
今回は学生3名の参加でしたが、外科系を志望する皆さん、次回、また先生のお話を伺うチャンスがあれば、是非、参加してみてくださいね。