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其の一 「地域枠卒業生の診療科選び」

日時: 平成30年6月20日(水)
ゲスト: 群馬大学医学部附属病院救命・総合医療センター
福島先生
利根中央病院 2年次研修医 星野先生
群馬大学医学部附属病院 1年次研修医 中村先生
参加者: 群馬大学医学部医学科生 滝沢君(6)、荒牧君(5)、
梅山君(5)、田中君(2)、河内さん(1)、栗田さん(1)
*( )内は学年
群馬県健康福祉部医務課医師確保対策室 柳 医師確保対策係長
群馬県地域医療支援センター専任医師 羽鳥、土岐
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センター医師

今日は地域医療枠卒業生で初期臨床研修1年目、2年目の先生と、診療科が決まって専門研修を始めた卒後3年目の先生に来ていただきました。診療科や初期研修病院の選び方など聞いてみたいと思います。

星野先生

私は出身地に近い臨床研修病院で初期研修をしています。みなさん初期研修先として気になっている病院はありますか。

在校生

星野先生の研修先の病院では、自分の病院以外の病院での研修も選ぶことができますか。ひとつの施設にずっといると、視野が狭くなるといった恐れはないのでしょうか。

星野先生

私の病院では、プログラムの中から他病院での短期間の研修を選ぶ研修医が多いです。今は私も群大病院で研修中ですし、このあとも他の病院へ行く予定です。それぞれの得意なところを見てきたいと思っています。

センター医師

たとえば小児科でも、その地域の基幹病院だから経験できる医療があります。星野先生の研修先でもその病院だけの小児医療を経験することができますよね。

福島先生

私も地域の病院で外科診療に携わっていると、そこでしか診られない患者さんに会うことがあります。マムシ咬傷とか。

星野先生

経験できることのばらつきはどこでもあると思うので、何を学べるかは結局本人のやる気ですよね。

センター医師

福島先生は今年から専門研修を始めたわけですが、2年間の初期研修を振り返って思うことはありますか。

福島先生

多くの先生に教えてもらえたのでよかったです。でも研修医は自分で最終決定することはあまりないので、実際3年目で一人でやってみると「どうしようかな」と思うことがあります。あと教えてもらっていたことが、その先生のやり方だったことに後から気付くこともありますよね。

在校生

それは心配ですね。

星野先生

でも教科書とか文献をみれば、基本や王道といわれるやり方はわかります。自分で勉強しておけば、「なぜそうやるんですか」と聞くことができるよね。

センター医師

在校生のうちにやっておけばよかった、ここ勉強しておけばよかったと思うことはありますか。

星野先生

文献を読むための英語の力をつけること、あと統計についてですね。

中村先生

同感です。研修先の診療科で抄読会に参加する機会がありますが、もう少しさっと読めるといいなと思います。

福島先生

専門領域の単語なども知らないと難しいよね。みなさんにUpToDateをお勧めします。世界のスタンダードがわかるから。国家試験の勉強と実際の臨床は少し分けて考えたほうがいいですよね。

在校生

とくに低学年の夏休みにやっておいたほうがいいことってありますか。

星野先生

車の免許がなければ、とっておくといいかも。臨床実習や研修医になってからも車があったほうが便利ですよ。あとは、遊ぶことと、セミナーに行くこと。

福島先生

草津セミナーに参加したときは、へき地診療所に勤務している先生と仲良くなり、いい経験だったと思います。私は病院選びを兼ねてセミナーに参加しました。低学年のうちに全部行きましたよ。

在校生

セミナーに参加したくてもなかなか日程が合いません・・研修病院を決めるために自分で見学に行きましたか?

星野先生

5年生の冬に行きましたね。でも選択実習で1ヵ月行くのもいいと思いますよ。

在校生

救急科に興味があるのですが、初期臨床研修はその分野が得意な病院がいいですか?

福島先生

私は初期研修のうちに、救急科以外のところを多くまわりました。勉強になるし、患者さんのことなどで相談する時とても聞きやすい。だから必ずしも専門領域に強い病院でなくてもいいと思います。

星野先生

そうですね、考え方は2通りありますよね。先取りして初期研修医のうちから専門のことを多く経験したいという考え方もありますから、どう捉えるかは本人次第だと思います。


・・このあとも話は続き、在校生は熱心に質問したり話を聞いたりしていました。先輩方からのメッセージを心に留めて、今後も地域医療に興味を持ちつつがんばってくれると思います。地域医療枠卒業生の先生方には貴重なお時間を割いて参加いただきました。この場をお借りして、心からお礼を申し上げます。

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