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医師を目指す方へのメッセージ

桐生厚生総合病院

医学部医学科をめざす高校生の職場体験セミナー病院外観写真桐生差し替え

 今回当院の高校生のためのセミナーに参加された皆さんは、医師になるために、医学部受験を目標に努力されていることと思います。そこで質問ですが、どうして医師を目指したのですか?答えは、医師は人を救う職業だから、尊敬される職業、難しくても自分は挑戦できる成績、生活が安定している、万国共通の職業だから・・・と考えたからですか?
 医療介護福祉関係を見渡すと様々な職種があります。ご存知のように、医師、看護師、薬剤師、管理栄養士、診療放射線技師、臨床検査技師、臨床心理士、理学療法士、臨床工学技士、介護福祉士など様々な領域があります。改めてお聞ききしますが、それらの中で、どうして自分は医者に成りたいのか?と自問・自答したことありますか?それともただ単に、周りがそうだから自分も将来は医師になりたいのだと、思っていただけですか?
 一般的な医師像は、病気の時に診察する開業や病院の医師、活字やTV・映画など様々なメディアで出てくる優秀な医師、低開発国で活躍している献身的な医師などですが、全てではなく、人を対象にするがゆえに医療分野は実に多様で、医師も様々です。確かに大多数の医師は目の前の患者さんを診ています。しかし医療行政に関わる医師、基礎科学に進み病気の理解を極める医師; iPS細胞研究、ワクチンや抗生剤開発で多くの人類を救った医師、ノーベル医学生理学賞で知る医師達もまた医師であることに変わりません。ただし何れの医師であっても、病気の苦しみや肉体的障害を治してあげたいという共通の強い思いを抱いている人たちであることはお分かりでしょう。そうした理解を深めるため、病院やそこに働く医師を働く現場の内側から直接見る経験はなかなか無いでしょう。そこで今回の病院見学は、医師を目指す自分の知識を深める機会として大変有意義だと考えます。
 そこでの体験からは、医師とは患者さんという個人とその苦しむ病気を診察し、他の医療職者と協力で、患者さんが求める最良の治療を提供し、社会復帰を援助する。そうした努力を日々積み重ね、弛まぬ自主研鑽に努めている存在と分かっていただけると思います。
 当院の高校生向けのセミナーは、主に医師をめざす高校生に桐生厚生総合病院での医療を見て、将来医療関係職種に進む気持ちをしっかり意識してもらう様に計画されています。そのため当セミナーに参加することで、医療はどのように機能し、病院診療に携わる多くの人たちがどのように働いているのか、そこでは何を大切にしているのか、などを学んで欲しいと思います。思い返していただければ、医師に成ろうと医学部入学を目指して燃えた当初の気持ちの迷いも消え、より強固になっているのではないでしょうか。そうであれば、有り難いことですし、ご家族の方にもそのようにお話し下さい。いつの日か医師となることを思い浮かべ、今を頑張っている皆さん方を桐生から応援しています。

院長: 丸田 栄

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