23-1 リハビリテーション科専門医キャリアパス
群馬大学医学部附属病院:Director; 田澤 昌之

キャリアパス概要

リハビリテーション科専門医はリハビリテーション医学に関する学術の進歩と医療の発展のために貢献することが求められます。本キャリアパスでは、リハビリテーション科専門医の取得に向けて、日本リハビリテーション医学会の定めた専門医制度卒後研修カリキュラムに基づいた研修を行います。そして、高度なリハビリテーション医療を習得した、地域に貢献できる医師の養成を目指します。

キャリアパス到達目標

・臨床医に必要な3つの力、CCC:Clinical Skill 【S】Clinical Research Mind 【R】Character 【C】
リハビリテーション科医として標準的な診療能力を身につけ、地域医療に貢献する。【S】
新しい知見や技術を取り入れ、より質の高いリハビリテーション医療を提供できる。【S】 【R】
他科の医師や、療法士をはじめとする他職種と連携し、1人1人の患者にあったリハビリテーション医療を提供する。【S】 【C】
在宅医療や福祉、介護保険に関する十分な知識を持ち、入院から在宅支援まで総合的なリハビリテーション医療を提供する。【S】
リハビリテーションのチームの中で、他職種をまとめ上げるリーダーシップを持つ。【S】 【C】

取得を目指す資格の詳細

リハビリテーション科専門医

リハビリテーション科専門医として認定を受けられる者は、次の各号に掲げる資格を有し、日本リハビリテーション医学会(以下学会)の行う試験に合格した者である。
1)医師免許取得後5年以上及び本医学会加入後3年以上経過していること
2)学会の定めた専門医制度卒後研修カリキュラムに基づき学会が認定する研修施設において3年以上の研修を行った者であること
3)学会における主演者の学会抄録2篇を有すること
4)前号3)の2篇のうち1篇は、本医学会地方会における会誌掲載の学会抄録または地方会発行の発表証明書をもってこれに代えることができる
5)自らリハビリテーション医療を担当した30症例の症例報告を提出すること
6)自らリハビリテーション医療を担当した100症例のリストを提出すること

病院・施設一覧(順不同)

MAP

キャリアパス・コース

コース図

先輩の声

病院診療リーダーコース
リハビリテーション科は整形外科・脳血管疾患はもちろんのこと、ほとんどすべての科と関わりがあると言っても過言ではありません。多くの症例を経験することで、将来リハビリテーション科医としてだけでなく、医師としてのスキルが高まります。また特定の疾患、たとえば運動器疾患や脳血管疾患などについてより深く学びたい場合には、希望の科での研修を受けることも可能です。他科からの転科も随時可能ですので、興味を持たれた先生は遠慮なくご連絡ください。
専門診療・リサーチリーダーコース
リハビリテーションに関する研究はまだまだ未知の部分が多いです。脳の可塑性に関する研究は今後ますます発展すると思われますし、バイオメカニクスの分野もより高性能な測定機器の登場で、より多くの情報を得ることができるようになりました。高齢化社会の進行に伴いリハビリテーションのニーズは高まっています。リハビリテーション医学に関する研究を通して、社会全体に貢献できるものと思われます。
地域医療密着コース
リハビリテーションは地域医療とは切っても切り離せない関係です。リハビリテーションが目指すものはやはり在宅での生活であると思われます。各療法士、看護師、介護士、MSW、ケアマネージャーと連携して、患者や家族にとって最善の在宅復帰プランを考えることはリハビリテーション科医の醍醐味であると思われます。退院後のフォローもしっかり行い、より長く社会のなかで生活できるよう手助けしていくことも、リハビリテーション科医の重要な勤めであると思います。

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