10-1 眼科専門医キャリアパス
群馬大学医学部附属病院:Director; 岸 章治

キャリアパス概要

角結膜、緑内障、白内障、網膜硝子体・ぶどう膜炎、屈折矯正・弱視・斜視、神経眼科・眼窩・眼附属器の領域と眼科専門医として習得すべき臨床他科との連携について大学病院を中心に習得し、特定機能病院として地域医療の中心的な診療を展開し、先進的な医療にも取り組んでいく。一方で大学院にて臨床または基礎研究を展開しリサーチマインドをもった医師・研究者を目指します。その後の眼科専門診療において国内外に通用する標準的な医療を提供し、地域に貢献することを目指します。

キャリアパス到達目標

・臨床医に必要な3つの力、CCC:Clinical Skill 【S】Clinical Research Mind 【R】Character 【C】
1)一般眼科医療の標準的な診療能力を身につけ、眼科専門医として地域病院を中心として活躍できる。【C】
2)新しい知見や技術を積極的に取り入れ、質の高い医療を提供できる。【S】 【R】
3)自らの診療を科学的・客観的に評価し、診療内容の向上に取り組むとともに、 疑問が生じた際に適切に解決できる能力を身につける。【R】 【C】
4)眼科医として、また眼科専門医として、患者を尊重し多職種と連携して、求められる医療を提供できる。【C】
5)研究者として、臨床と研究の両立を目指す。【S】
6)大学院で培ったリサーチマインドをもって地域医療に貢献できる。【S】

取得を目指す資格の詳細

眼科専門医

日本眼科学会専門医の資格を取得するためには、次の条件を満たすことが必要です。
〈日本眼科学会専門医制度規則第8条〉
(1)日本眼科学会及び日本眼科医会の会員である者。
(2)日本眼科学会が定める施設・研修内容において5年以上眼科臨床を研修した者。あるいは厚生労働省の定める卒後臨床研修(2年間)修了後、日本眼科学会が定める施設・研修内容において4年以上眼科臨床を研修した者。即ち卒後臨床研修を含め6年以上の臨床経験を終了した者。
(3)委員会が行う専門医認定試験に合格した者。
(単独または筆頭著者としての論文1篇以上の執筆、演者として学会報告2報以上を行うこと)

眼科光線力学療法認定医

眼科光線力学療法認定医の資格を取得するためには、次の条件を満たすことが必要です。
・日本眼科学会に認定された眼科PDT講習会を受講し、試験に合格された方に眼科PDT講習会受講修了認定証が発行されます。
・受講資格は、日本網膜硝子体学会または日本眼循環学会の会員で、かつ日本眼科学会認定眼科専門医の方となります。
・認定証取得後も日本網膜硝子体学会または日本眼循環学会の会員で、かつ日本眼科学会認定眼科専門医であることが必要です。

病院・施設一覧(順不同)

MAP

キャリアパス・コース

コース図

先輩の声

病院診療リーダーコース
池田 史子‖平成4年卒業
大学病院や地域中核病院での診療リーダーとなれる医師を育成するコースです。眼科医としての基礎を固める時期は群大病院での研修を予定しています。その後、大学院に進学して学位を取得します。もちろん、臨床をしながら夜間大学院で学位を取得することもできます。学位取得後は、臨床医としてスキルアップすべく、大学病院もしくは地域中核病院で外来診療、及び手術に従事し眼科専門医を取得します。高齢化で患者数が増加の一途である眼科診療を担う医師を目指してください。
専門診療・リサーチリーダーコース
秋山 英雄‖平成8年卒業
知的好奇心を満たしたいのであれば、大学院に進むことをお勧めします。臨床をする上で、基礎的な知識があると病気の見方が違うと思います。大学院卒業後、留学の機会があればさらに世界が広がるでしょう。他大学の先生とお知り合いになることは一生の財産になります。大学院進学や留学によって臨床技術習得が遅れてしまうと心配される方も多いですが、長い目でみると全く問題ありません。一度きりの人生、刺激を求めてみませんか?
地域診療密着コース
宇都木 憲子‖平成元年卒業
日高病院は、一般の診療所と大学病院の中間的な性質を持っています。患者さんが直接外来へ受診する場合と地域の眼科医院から紹介される場合に加え、他科より紹介される場合がありますので、軽症から重症まで、また全身疾患に伴う眼疾患など症例は多岐にわたります。また眼科は少人数制ですので外来や時には手術枠も任されることになり、自分の能力と技術を思う存分発揮する舞台が整っています。将来スペシャリストになるにしても、一般臨床医になるにしても当院での経験が大いに役立つことは間違いないでしょう。

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