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其の三 県外の大学を卒業して、群馬に戻って、地域で働いてみて……

日時: 平成30年1月18日
ゲスト: 六合温泉医療センター 荒木祐樹 先生
参加者: 群馬大学医学部附属病院研修医(2年目) 福島先生
群馬大学医学部医学科6年生 中村さん、書上くん、
加地くん、伊藤くん
群馬大学医学部医学科4年生 梅山くん、高橋くん
群馬大学医学部医学科1年生 尾形さん、小野さん
群馬大学医学系研究科附属医学教育センター 
鎌田先生
群馬県地域医療支援センター専任医師 羽鳥、土岐
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センター医師

こんにちは。第3回は六合温泉医療センターの荒木先生を特別ゲストにお迎えし「地域医療について話そう:県外の大学を卒業して、群馬に戻って、地域で働いてみて…」というテーマでお送りします。まず、荒木先生から自己紹介をお願いします。

荒木先生

まず、私の経歴と六合温泉医療センターについてスライドでお話します。みなさんはこの地名(六合)が読めますか?私はここで診療所長をしています。医師は月に数回応援の先生が来てくれますが、いつもは私ひとりで地域の患者さんの診療をしています。・・(診療所の内部、巡回診療先の公民館や途中の雪道の写真など、盛りだくさんのスライドを拝見)・・今日は群馬で働く一人の若手医師として、今後キャリアを積んでいくみなさんとお話したいと思ってきました。何でも聞いてください。

在校生

先生はどのように診療科を決めましたか。

荒木先生

学生時代の部活動の顧問がその診療科の先生で、学生のころから興味がありました。実習や初期研修を経て色々考えましたが、結局原点に戻りました。その時々によって興味のあることは変わりますが、今は専門領域(腎臓リウマチ内科)についてとてもおもしろいと思っています。

センター医師

初期臨床研修は群大病院でしたが、決め手になったのは何ですか。

荒木先生

やはり興味のある診療科の総本山で学んでみたいという思いがありました。また2年目は一般病院で勤務するプログラムを選択し、へき地診療所勤務に向けたスキルを積むこともできました。

センター医師

新専門医制度がはじまって、総合診療が基本領域のひとつになりました。先生の日頃の業務は総合診療に近いと思います。学生さんが抱く憧れの「医師」のイメージと重なるのではないでしょうか。

荒木先生

総合医になりたいという思いは強くあります。自分の専門領域に限らず勉強したいことは沢山あります。週1回の研究日には、他の病院の知り合いの先生にお願いして、勉強しに行ったりしています。しかし同時に、専門領域のスキルを持つことは重要だと思います。私の専門領域でいえば、腎臓の隠れた病気を見つけたり、それを患者さんやご家族に説明したり、発熱の原因を検索したりするときに強みになります。幅広く役立っていると思います。

在校生

実習で保健医療実習があります。先生は地域の保健とどのように関わっていますか。

荒木先生

診療以外では六合温泉医療センターと付属施設の職員の健診、学校や保育園の健診、トレイルランの救護班、近くのバス会社での健康維持に関するレクチャーなど、色々あります。議員さんと話をする機会も多い。最近は多職種で連携するカンファレンスなども重要だと思っています。やっていることの多くが、結局地域の保健に繋がると思います。ぜひ実習に来てください。

私は群馬出身で、他大を卒業し群馬で働いています。みなさんは群大で学び、これから群馬で働くと思います。このつながりを大切にしつつ、ぜひ自分のやりたいことをやってください。そしてみなさんや群馬の医療のために私ができることがあれば、なんでも言ってください。ぜひまたお会いしましょう。


へき地診療所で総合医として働きながら日々研鑽を積む荒木先生。そんななかでも群馬の医療全体を考えてくださっていて、一緒に群馬の医療を盛り上げていきましょう、という心に強く残るメッセージをいただきました。年明けに相応しい、これからの発展が期待される座談会になりました。

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